食物アレルギーがあっても諦めない未来へ Living with Food Allergy in Japan.

 

塚本 俊也

今の日本の災害時の避難所対策での弱点の一つは、アレルギー体質の方への救援物資の支援です。厚生労働省の調査では何らかのアレルギーを持っている0歳~14歳の子どもたちの約40%とも言われている中でLFA Japanの働きは今必要な取り組みであり、現場の声を取り上げてくれています。このような社会リスクの軽減に産官民学が連携して取り組まなければなりません。SDGsの目標の「一人も取り残さない」ためにも取り組まなければならない働きの一つです。

本田まり

神戸女子大学 健康福祉学部 健康スポーツ栄養学科 教授
専門分野:臨床栄養学、栄養教育、食育

「食べることは生きること」、食は生きる源であり、ひとは食べることで幸せや喜び、満足感を感じます。また、皆と一緒に食べることによって楽しさや嬉しさ、幸福感を感じ、社会性なども学んでいくものです。「体育」、「知育」のベースとなるのが「食育」と言っても良いでしょう。子どもたちにおいては、食に関わることを楽しみ、楽しみながら食べる子どもの笑顔が増えるよう、栄養士を養成する者の立場からLFA Japanの活動を応援しています。
このような活動を通して皆がつながり、ネットワークを構築し、ソーシャルキャピタルを高めることは、社会的にも重要なことだと考えています。

岡藤 郁夫

小児科専門医 アレルギー指導医

時代は変われど、人と人との繋がりの大切さはこれからも変わらないことでしょう。特に、同じ困難を経験しているもの同士の繋がりはより強固なものです。アレルギーを専門とする小児科医としてLFAの活動に幾つか関わりましたが、アレルギーを契機に生活環境だけでなく社会に対してアプローチしている姿にいつも感銘を受けています。これからも一緒にアレルギーを通して「愛の溢れるより良い社会環境の創造」に取り組んでいければと思います。

渡木 綾子

小児アレルギーエデュケーター(※PAE)看護師
※日本小児臨床アレルギー学会認定が認定するアレルギー専門の看護師、薬剤師、栄養士

 

LFA Japanの活動におかれまして、食物アレルギーをお持ちの方々が日々の生活を安全に安心して過ごせるための一つに、アレルギーの標準治療や適切なケアの知識を提供されておられます。私も小児アレルギーエデュケーターとして、アレルギーキャンプの参加、エピペン親子講習会、スキンケア講習会などを致しました。医療機関での短い診療の中では話しきれない悩みや、毎日の食材や調理、買い物の些細な疑問など、自分1人では解決できない問題が想像以上にありました。多種職の専門者の協力を得ながら活動されているLFA Japanの活動を応援したいと思っております。

『食物アレルギー』は、リスクばかりが伝わる風潮が今の社会にはありますが、みんなが理解することで良い方向に進めるでしょう。
私たち外食企業側の視点だけではなく、食物アレルギーがあるお客様のご意見もお聞きしたうえで対応することが大切です。
私たちはお客様のことを知り、お客様には私たちが提供する料理や環境のことを知っていただく、
お互いを理解することでリスクはかなり減り、食物アレルギーがあるお子様やお客様の夢や憧れを実現できる世の中になります。
大切なのは寄り添う気持ち、外食企業とお客様がお互いに寄り添う気持ちがあれば笑顔が生まれ
その笑顔が、いっぱいの笑顔になることを私は知っています。一緒に、たくさんの笑顔が生まれる世の中を目指しましょう。

永井 美佳

 
【団体紹介】大阪ボランティア協会には、ボランティアをはじめたい方、NPOを立上げたい方、CSR・SDGs・社会貢献活動をはじめたい企業など、市民活動に関わる相談窓口があります。災害時には、災害ボランティアやNPO、企業、行政などの多様な主体をコーディネートします。

私たちのまわりには配慮の必要な人が少なからずいて、その配慮事項はさまざまです。食物アレルギーへの配慮はその一つ。

災害備蓄にアレルギー対応食品は十分なのか、食物アレルギーのある人がいることを想定した炊き出しはどのように行えばよいのかなど、災害時の公助や共助の場面で配慮が求められることは多くあります。

普段に気づいていないことは災害時に配慮することはできません。自分には関係ないと他人事にせず、災害時に不安なことや配慮事項がある人の声に、平時から耳を傾けてください。災害時のあれこれについて、対話と理解が進み、備えとなることを願っています。

 

近年、防災分野でも要支援者という概念が定着しつつあり、弊社としても徐々にではありますがさまざまな要支援者への取り組みを始めています。中でも食物アレルギーは、通常の生活をしている分には他人からは見えづらく、しかも避難所のような医療リソースが限られた場で発症してしまうと生命の危機にもかかわることです。このことを特に避難所運営関係者など外の人々に向けてしっかりとアピールする必要があると思っております。この点でもLFA Japan様の取り組みは貴重で、弊社としても非常に良い参考とさせていただいております。
まだまだ小さい会社ですので、お手伝いできることはわずかですが志の部分ではしっかり通じあっていると思います。これからも少しでも防災関係者にアレルギー対策の重要性が伝わるように連携していければと考えております。

患者会“LFA食物アレルギーと共に生きる会”は、茨木市市民活動センターの登録団体です。その活動内容の多様さと、大森真友子さんの熱意、行動力にはいつも感動しています。アレルギー疾患を持つお子さんに寄り添って、個々の相談、講演会、エビペンの講習、防災ガイドドブックの作成など精力的に活動され、また一般社団法人LFA Japanとして、行政や企業へのアピールや提言など多岐にわたる活動は素晴らしいものがあります。当センターでは平成29年に会と共催で、市内商業施設において「食物アレルギーって何?」をテーマに子どもたち向けの楽しいイベントを開催し、多くの食品企業から除去食品の展示もあり、アレルギーのある子も無い子も共に楽しい1日を過ごしてもらいました。その後しばらくその施設では「アレルギー除去食品」の食品ケースが設置されました。
市民活動センターは各団体の活動を支援するところではありますが、同時に団体間や、行政、企業などと繋ぐ役目もあります。今後もセンターとして何が出来るかを考え、支援、応援していけたらと願っています。

アレルギー児をもつママにとって、同じ悩みを相談しあったり、情報交換したりする場があり、仲間とつながっていることは、とても大切なことです。
皆が引きこもりを余儀なくされているこんな時代でも、LFA Japanの活動は、とてもパワフル!孤立しがちな全国のアレっ子ママたちに「つながろうよ」とオンライン交流会で呼びかけ、悩みをいっしょに聞いて解決し、「あったらいいな」をどんどん形にして進化し続けています。今やLFA Japanは全国のママたちの心の拠りどころになっています。
これからも、つながることを大切に、日本中、いや世界中のアレっ子ママたちの星、いや太陽になってください。応援しています!

食物アレルギーのある子どもが仲間と共に自分らしく生きるため、私たち保育者にどんな知識と準備と実践が必要なのか。高槻市私立保育園連盟・高槻市私立幼稚園協力会、そして弊園の職員全体研修と、これまでにたくさんの保育者が学習する有意義な機会を頂きました。具体的で貴重な経験に基づくお話、保護者と保育者を結ぶヒントは、保育者だけではなく、地域のすべての大人が聴くべき内容です。インスタグラムなどでの生活に密着した情報も大変貴重です。
アレルギーのある子どもも大人も安心して生きてゆけるよう、今後も時代に即した新しい情報の発信を期待しています!

センスが光る抜群なトークで飯田橋に来てくださってから、ご縁(というかラインでの雑談…)が続いています。
ボランティアセンターには、様々な団体が集って災害時の情報交換をしていますが、災害時の食物アレルギーのことはあまり触れられてませんでした。命の問題にも関わるので、どう伝えていったら良いか分からなかったのです。
その時、現れたのが大森さん。「あんなことできるんちゃう?こんなんは?」。市民団体が具体的に何をしたらいいのか、ボランティアセンターとして何ができるのか。様々なアイデアをいまもくれます。とても心強い。
これからも引き続き、仲間として気軽に連絡を取り合える関係を続けていきたいですね。
応援してます!

辻 由起子

ほくせつ親子防災部 代表
社会福祉士・保育士
 

2018年に『LFA食物アレルギーと共に生きる会』の皆さんと一緒に防災炊き出し訓練をさせていただきました。災害時にはアレルギー対応食品が手に入りにくいこと、炊き出しは調味料にアレルゲンが入っているかもしれないこと、災害時に症状が出たら医療的なケアを受けられないかもしれないこと…様々な事を学ばせていただきました。
 「いざ!」という時に対応できるように、地域住民がアレルギーについて正しい理解を持ち、つながっておくことが大切だと実感しました。学ぶ場・つながる場をつくってくださりありがとうございます。皆さんの活動を全力で応援しています!!

古山 みゆき

 

コープこうべは「誰もが安心して暮らせる地域づくり」を目指す生協です。LFA Japanの活動から、多くのことを学びました。日々、利用したい商品、災害時の炊き出しや支援物資のことなど利用する側の気持ちで正しく理解することが大切です。不自由に感じても、なかなか声を上げていただけません。患者会LFAからの当事者の声は貴重です。困ったときに頼りになるのは「正しい知識のある身近な大人」。そして思いやりと配慮の気持ち。地域で見守りできるよう、気長に取り組むことが大切ですね。

四方 利明

立命館大学 教授  
 

私は、教育学の研究者で、大学では教職課程教育を担当していますが、食物アレルギーを有する子どもの親でもあります。親の立場からは、学校における食物アレルギー対応がより進んでほしいと願っていますが、研究者、教員の立場からは、そのような学校は、食物アレルギーを有しない子どもたちにとってもやさしい学校であり、今後の学校は、多様な価値観に開かれいろんな子どもたちが共生することが可能な場になってほしいと願っています。LFA Japanの取り組みは、まさにこうした願いの実現に一歩ずつ着実に近づくものです。今後ますますご活躍されますよう応援しています。

皆さんのご家庭では、災害や緊急時に備えて食品や飲料水の準備はされていますか?
大きな災害が発生すると、道路の寸断や流通の混乱などで、お店で食品が手に入りにくくなります。アレルギー対応食などは一般的な食品よりもさらに手に入りにくくなりことがあります。災害時には、食事の問題で、避難所や親戚宅に行きたくても行けない方たちが多くいらっしゃり、災害は普段なかなか対応できていない課題がより顕在化します。
 
農林水産省では、要配慮者向けの食品ストックガイドを作成しており、この冊子もぜひ活用してください。LFA Japanの備蓄のススメなど啓発活動を応援しています。皆さん、一緒に取り組みましょう。

谷内 昇一郎

高槻病院小児部長
 

L F A代表の大森さんとの付き合いは2008年大森さんの長男が8歳の時です。
食物アレルギーの治療が現在は食べることが中心に変わってきましたがその頃は完全除去の時代でした。前任地の関西医大病院で経口免疫療法という食物アレルギーの食べて治す新しい治療法を牛乳では多分日本で初めての治療を、大森さんそして佑人君に話すと快諾され、開始しました。
本当に手探りの治療法でしたが、なんとか12年経っての牛乳を普通の人と同じように飲めるようになりました。
 
この治療法は本当に大変な勇気と努力のいる治療法です。
それを乗り越えられた大森さんそして佑人君には感服させられます。
そのような多くの経験とたくさんの知識を、そして患者や医療者とネットワークを持っているLFA Japanを全国の食物アレルギーの患者、日本人、世界の人々に知ってもらい、皆で応援したいと思います。

倉谷 康孝

 

NPO法人日本アトピー協会の代表を預かっております倉谷です。同じ大阪にて活動しております。LEA JAPAN様のアクティブな活動には、いつも感服しております。食物アレルギー、アトピー性皮膚炎に関わらずアレルギー疾患の情報共有など、患者さんにとって団体同士が広く繋がることが大切と考えております。これからも患者さんの顔が見える活動に期待しております。